減価償却
医院の開業では建物や医療機器など高額の投資が必要になってきます。そしてその高額の投資は一括して経費処理といったことは出来 ません。建物であれば構造によって、医療機器であれば機種によって法で定められた法定耐用年数というものがあり、その年数によって 投資額*0.9をその法定耐用年数で割ったものが年間の減価償却費です。
その減価償却費が経営にどういった影響をあたえるかというと、経費算入が認められるということは実際にはすでに投資してしまっている が分割して経費算入することが出来るということはその分のお金は税金の対象外になりますので、その分の資金の内部留保ができること になります。
医院経営の意思決定としての判断要素がここで出てきます。
たとえば建物を新築する場合、鉄筋コンクリートで作るのと、鉄骨造(柱のmmでも変わります)と木造では減価償却の耐用年数が変わ ってきます。もちろん耐用年数が短いものほど減価償却が大きく税負担が小さくなります。
また、その減価償却の方法にも定額法と定率法があります。定額は毎年一定額、定率は率によるため残存簿価が小さくなっていけば減価 償却が小さくなり税負担が大きくなります。これも経営の意思決定にかかわる部分です。
それと物によっては税務上認められている割増加算などがあり、医療機器、電子カルテ等の導入にあたっては検討してみるのも一考かと 思います。