在宅専門形態開業
最近在宅専門形態の医院開業が出てきています。
特徴としては、まず通常の医院開業と違い投資額が少なくてすむ。他の医療機関や介護保険の会社とのネットワークが非常に重要。 あと今後特に考えられるのが行政の動向の影響を受ける可能性が高いなどでしょうか。
その他医療面では重度の患者の場合手がかかり効率が悪く、その反面通常の医院は軽度の在宅患者は診る傾向であるが、重度の患者 は苦労されているケースが多いため重度のマーケットとしては今後の高齢化社会の動向や行政の病床減少の方向性からみても需要は 多いのではないでしょうか。
あと経営の数字としては、ここでの具体的な説明はさけますが、事例として面白いケースが数件ありましたのでご報告しておきます。
一つはご夫婦でDrのケースだったのですが、奥様が子供のこともあり非常勤のみの勤務をされていたのですが、最初奥様が開設者 となり在宅専門の医院を開業されました。そこでは奥様とご主人(病院勤務ですが、管理医師ではないそうです)が交代で在宅 医療を行い、ある程度軌道に乗った時点で在宅の患者を持って近くに新規開業するという計画です。 最近の新規開業は普通の都心部での医院開業の場合1~2年ほど赤字がほとんどです。このケースは初期投資を最小限に抑え、数年後の新規開業時 からすでに黒字での計画を狙ったものです。初期投資が少ないため、うまくいかなければ撤退も簡単です(マーケット的に可能性は 低いでしょうが)。
他には、ある病院の親族のDrが医療法人を買取って在宅専門のクリニックをやるというパターンです。病院とは別の人格を持った 医療法人であるため24時間の連携加算もとりつつ、既存病院の連携先のネットワークをフルに活用でき、病院自体も病床の回転を アップさせる可能性を持ったパターンです。
手法によっては、まだまだ可能性がある開業形態だと思います。