人材募集、採用、教育
人は医院の魅力において大きな比重を占めますので、 スタッフは医院の強みにもなりなすし、弱みにもなります。
そこで人材募集をするときに、どういう人を雇用したいかという基準を事前にイメージ しておくことが大切になります。
接遇や教育などありますが、基本的に医療人として、自院のスタッフとしてよい人材を 雇うことが出来るかどうかが重要になってきます。
やはり医療理念・診療方針を実現するのに合った人材ということになりますが、 たとえば専門性に特化した医院と、プライマリー的な医院では患者に要求されること も違うでしょうし、スタッフのスキル・対応もおのずと変わってくると思います。
人材の募集にあたっては、段取りが必要です。
オープン時期から逆算したり、優秀な人材が確保できるよう時期を考えたりしながら 人材の募集方法段取り→募集広告等→問い合わせ→履歴書送付→書類選考→面接の連絡 (事前アンケートを送付も)と不採用者への不採用通知(患者になるケースもあるため クオカードなどを同封したりします)→面接・書類テストなど→採用通知と不採用者へ の通知(手紙と何かを同封するなど)→初回打合せ(医院のルールや今後の段取りを伝える) というような流れです。
よい人材が確保的なかった場合、再度募集をかけることもあり、早めの対応がよいでしょう。
面接においては、不採用者が患者になることも多々ありますので、医院を伝えることも大切 なので医院や医療理念の簡単な説明もしてください。
用意・段取りとしては、給与など聞かれるであろうことの回答、質問内容の準備。
事前アンケートをコピーして複数の面接者に渡したり、評価表、テストを用意したりします。
特に質問は考えを聞くことのできるようなものにしたり、ケースを例に出しどういう対応を するかなどの質問をしたりしながら考え方や、反応を見るようにしましょう。
なお、面接者は必ず複数で出来れば男女の面接者が参加するほうが視点が違った判断意見が出ます。
また、気配りとして面接にこられたかたの交通費や領収書の準備もしておいたほうがよいでしょう。
採用にあたっては、雇用保険や労災保険など各種保険の対応はもちろん。労働契約書、労働者名簿、 賃金台帳、出勤簿その他多々書類の準備も必要です。
パートの場合や常勤の場合によっても書類が変わってきますし、パートの週間勤務時間によっても 行政への提出書類や保険額が変わってきますので雇用形態や勤務の組立ても考慮が必要です。
書類関係で特に重要になるのは就業規則ですので、この理解と自院への一部修正なども大切です。
教育については、理念を中心にそえ、その上で接遇にもっていかないと形だけになる可能性も あります。やはり考え方や意識が非常に大切になりますのでその「動機付け」やその仕掛け づくりも大切になります。
医療経験者は前の勤務先のやり方やそのときの考え方が染み付いていることもあり、良くも悪くも なります。良い場合はよいのですが、悪い場合は組織を乱しかねませんので自院の理念やその考え方 をきちんと伝え、実践していくことが医院の魅力向上の上で重要になります。